しつけ方~噛み癖~

猫の噛み癖のしつけ方についてお話します。

猫の気持ちを配慮しながら、痛くない生活を目指しましょう(笑)

そもそも何故猫は人の手を噛むの?

一言に「噛み癖」と言っても、猫にとっては色々な意味のこもった表現の一つです。

猫が人の手や足を噛む時は、どんな気持ちなのかを大まかに説明します。

それぞれの理由に対する対処法も一緒にご紹介します。

・ストレス発散

猫にとって噛み付く行為は、ストレス発散の一つです。

噛み付かれると痛いのでまず不快な気持ちが沸くのも分かりますが、何が猫にストレスを与えているのか考えてみましょう。

道路の騒音だったり、模様替え等の環境の変化だったり、一人でいたい時に人間に触られ過ぎたり……

猫によってストレスを感じる事は異なると思いますが、そのストレスを取り除いてあげる事が、噛み癖改善に繋がるかもしれません。

・発情期

去勢(避妊)手術前の猫は、周期的に発情期があります。

期間内は異性の猫に会えないストレスや、興奮状態に陥って暴れたり殺気立ったりします。

極力早めの手術をお勧めします。

詳細はこちらに記載してあるので目を通してみてください。

・狩猟本能

猫は狩りをする生き物です。

ネズミや蝶のようなおもちゃに興奮して飛びつく猫も多いと思います。

その流れで興奮したままおもちゃを持っている飼い主に飛びつく事もあります。

また、おもちゃが無くても飼い主の手足を獲物と勘違いしたり、獲物に見立てて飼い主に狩りを見せてあげる事もあります。これは「お前もこうやって狩りをしてみろよ」「ほら、上手に取れたよ!褒めて!」等の意味があるそうです。

狩りをするのはこの獲物でやるんだよ。というのを、適当なおもちゃで定期的に遊んで教えてあげるといいと思います。

遊びが少ないというストレスも解消されますし、狩りの練習をする事で運動不足も解消できます。

・愛情不足

これもストレスの一種ですが、一番恐れるべき原因です。

構ってくれない飼い主に噛み付くと、

大きな声や動きでリアクションをしてくれる→構ってもらえる、遊んでくれている!

という考えになるのではないでしょうか。

対処法としては、しっかり遊ぶ時間を確保してあげるのが一番ですね。

それでも噛まれてしまったら、大きなリアクションはせず、静かに姿の見えない場所に移動するというのが最も優れた対応だそうです。

噛むとどこかに行ってしまうと覚えさせる事で、賢い猫は噛む回数が減っていきます。

それでも興奮したり怒ったりしていると噛んでしまう事もありますが、カっとしているとついつい理性を失ってしまう事は人間でもありますよね。仕方がない事なので、怒らずに根気強く続けてみてください。

具体的な対応策

・無視する

猫は目で見た情報を解析する事に長けた生き物です。

先程もご紹介したように、飼い主がリアクションする事を覚えてしまうと、構って欲しい時のアピール方法になってしまいます。

噛まれても極力無視し、離れるというのが最も簡単な対応策だと思います。

・嫌がる事をして、噛むと悪い事が起きると覚えさせる

今回お勧めするしつけの方法は、手元に水の入った霧吹きを置いておく方法です。

噛まれたらシュッとひと吹きしてあげましょう(*‘ω‘ *)

このようなタイプで大丈夫だと思います。

※しつけスプレーを直接噴射してはいけません!!

よく見かける「猫のしつけ用スプレー」は、乗ってほしくない場所や触ってほしくない物にかけておく商品です。

霧吹きに入れて猫に噴射すると、臭いが強すぎて猫に害を与える恐れがありますので、絶対にしないでください。

・大きな音でしつけは厳禁

よくしつけに用いられるのは「大きな音で驚かせる」と「水をかける」です。

場合にもよりますが、大きな音は今回はあまりお勧めしません。

理由は三つあって、一つ目は「とっさに大きな音を出そうとすると、大きな声を出してしまうから」です。

大きな声を出す事で、叱られていると思ってしまい、飼い主を怖がる子もいるからです。

保護された猫等は、人間に怖いイメージを持っている子もいます。

猫にとって安心してもらえる対象でいる為にも、怖がらせる対象にはなりたくないものです。

二つ目は「驚いた拍子に何が起こるかわからないから」です。

人間もそうですが、急に大きな音がしたらびっくりしますよね。急に逃げ出す猫が多いと思います。

そんな時にどこにぶつかってしまうか分かりません。

普段通らない場所に入ってしまったり、網戸を突き破って脱走してしまう子もいます。

Twitter等でよく見かける迷子の猫の捜索願には、必ずと言っていいほど「驚いた拍子に逃げ出してしまいました」と書いてあります。

三つ目は「声を出さずに大きな音を出すには時間が必要」という事です。

しつけはすぐにしないと猫には意味が分かりません。

噛み付いている最中に注意しないと、終わってから10秒も経った後に驚かされても、ただただストレスなだけです。

お互い嫌な思いをするだけになってしまうので、その場でしつけできない時は諦めましょう。